【完全ガイド】雪中キャンプで後悔しないための必需品と注意点!【雪国在住】
こんにちは、新潟県在住のソロキャンパー、ゆうすけ@yusuke_camp_1230です。
キャンプの魅力の一つは、非日常感を味わえるところ。
いつもと違う環境で過ごす時間は、とても貴重な体験ですよね!
ですが、雪中キャンプは非日常のレベルが違うんです。
「え?ここ地球なの?」って思うほどの、別世界なんですよ!
テントを張るのは、真っ白で広大な雪の上。
そこは、ピンッとベットメイキングさたシーツのようです。
雪が積もった木々は、まるでキラキラ光る白いドレスを着ているかのよな姿で立っています。
ランタンや焚き火の光が、雪に反射しているところはなんとも幻想的。
時間を忘れて、いつまでも眺めてしまいます。
雪中キャンプでは、
これまであなたが経験したことないような特別な体験をすることになるでしょう。
そんな魅力的な雪中キャンプですが、大変なこともあります。
普通のキャンプの常識は通じません。
かなり特殊なキャンプになります。
ペグが地面に届かないような雪中キャンプは、ちゃんとした知識と準備がないとテントすら張れずに、泣きながら帰ることになってしまいます。
それだけ、雪中キャンプは大変なんですよね…
でも、安心してください。
この記事を、スミからスミまで熟読すれば大丈夫!
記事を書くに当たって、他のブログをたくさん調べました。
どれも内容が薄すぎなんですよね…
雪中キャンプの難易度はかなり高いのに、解説が不十分。
この記事では、雪中キャンプの大変さも包み隠さず紹介していきます。
私の出身は、新潟県の中でも雪が多い地方。
子供のころから、雪を食べてお腹をこわしてきました。
今も県内に住んでいて、雪中キャンプも何度も経験しています。
この記事の内容は、
雪中キャンプの
- 必需品
- 設営方法
- 注意点
- テントの形状による特性
- キャンプ場の選び方
- おすすめキャンプ場
初めて雪中キャンプに挑戦する人が、困らないように詳しく解説しています。
想定しているのは、
新潟県での雪中キャンプで、ペグが地面に届かない程の積雪がある場合です。
雪は、重くて湿った雪。
ボテボテしていて固まりやすい雪質です。
気温はあまり下がらず、最低気温の平均はマイナス1度ほど。
北海道のような寒い地域の、パラパラ崩れるパウダースノーとは違います。
この記事は、かなりのボリューム。
あなたが困らないように、しっかり解説しています
読み終えるころには、その辺の雪ダルマよりよっぽど雪中キャンプに詳しくなっているはずです。
まずは、雪中キャンプの必需品から解説していきますね!
防寒対策は、ほとんど解説していません。
雪上での設営方法や、雪中キャンプならではの注意点を中心に解説しています。
雪中キャンプは難易度が高いので、防寒対策はキチンと出来るようになってから、挑戦することをおすすめします。
雪があるので乾燥撤収はできません。
キャンプ場以外で、テントを乾かす手段を用意しておきましょう。
積雪50センチでソロベースEXを私が設営している動画です
雪中キャンプの必需品
通常の真冬のキャンプ装備以外に、雪に対応するための道具が必要になります。
ペグ
ペグは、雪中キャンプで最も重要な道具です。
ペグをしっかり効かすことができるかが、雪中キャンプの生命線になります。
クロスして使ったりするので、テント設営に必要な本数の2倍は用意しておくと安心です。
雪の状態は、当日現地に着くまでわかりません。
どんな雪の状態にも対応できるように、ここで紹介する3種類は必ず持っていきましょう。
農業用プラスチック杭
やわらかい雪質のときに使います。
このペグが一番使いますね
返しが付いているので抜けにくく、角ばった形状で雪にしっかり噛んでくれます。
キャンプ用ではなく、本来は農作業に使う杭です。
お値段なんと1本80円!激安!
プラスチック製なので軽いです。
メインとして使うペグなので、多めに用意しておきましょう。安いですしね。
長さは36~49cm。
ほとんどの場合36㎝でも効きますが、49cmもメインで使う本数分は用意しておきたいところです。
- プラスチックなので、金属製のハンマーで叩くと割れてしまいます。
薪やゴムハンマーを使いましょう。 - 強度はないので、雪専用です。
地面に届かない場所で使いましょう。
持っていない方は、必ず用意しておきましょう
U字ペグ
圧雪されて、雪面が硬くなっているときに使います。
面積が大きいので雪の抵抗をしっかり受けてくれ、刺さりやすいです。
やわらかい雪でも効きが良いので、プラペグで効きが悪いときに使いましょう。
長さは30センチ程でOK。
返しがないので上方向に抜けやすいです。
ガイロープと直角になるように、しっかり角度を付けて設置しましょう。
派手な色だと、雪の中でも目立ちますよ
ペグは雪に埋まって、なくしやすいんですよね…
春になると、雪が溶けて出てきたペグが大量に落ちています。
撤収するときに忘れないようにしましょう。
下のリンクのペグが、派手でコスパも良くおすすめです。
鍛造ペグ
地面にペグが届くときに使います。
積雪が少ないときは、雪を掘って地面に直接ペグダウンしましょう。
地面にペグダウンするのが、最も確実で簡単。
上の2種類のペグは、土には不向きです。
地面用に、通常の鍛造ペグも用意しておきましょう。
雪が凍って、氷のようになっている場合も有効です。
通常のペグも用意しておかないと、詰む可能性があります。
長さは30㎝あると安心です。
沈まないイス
脚が細いタイプのイスは、雪に埋まってしまいます。
普通に座ると、盛大に転んでしまうことになりますよ
イスは頻繁に場所を移動するので、いちいち脚の下に板を敷くのも面倒です。
私のオススメは、
「コールマンのフォールディングチェア」
点ではなく、パイプ全体で体重を分散してくれるので沈みにくいです。
私は雪中キャンプでは、いつもこのイスを使っています。
コスパも良くオールシーズン使えるので、とても気に入っているイスです。
スコップ
スコップなしで、雪中キャンプに行くのは無謀です。
パラシュート無しで、スカイダイビングするようなもの…
- 凍ったペグを掘り出す
- サイト周りや通路の除雪
- スカートに雪をのせる
- カマクラ作り
- 車がスタックしたときの脱出用
スコップの種類は、鉄製の角形一択です。
プラスチックやアルミ素材だと、雪が凍っている場合は歯がたちません。
先の尖った「剣スコップ」も使いにくいです。
悩む余地はありません。今すぐ車の中に積み込んでください。
スノーブラシ
テントや車の上に積もった雪を、落とすのに使います。
スコップだと、キズだらけになりますからね。
雪国の人の車には、当然の様に常備されています
プラスチックのヘラ状になった場所では、フロントガラスでガリガリに凍った氷をとることもできます。
スノーブラシ無しで雪国に行くなど、裸足でフルマラソンを走るようなもんです。
雪の降る地域のコンビニやホームセンターには、当たり前のように売ってます。
大雪の前だとすぐに売り切れるので、下のリンクから購入しておいて下さい。
長靴
オシャレなブーツだけだと、歩きにくいです。
足の筋肉が終わります。
硬い素材のブーツは、防寒性に優れているかもしれませんが、かなり動きにくいです。
しっかり膝下まである、長いタイプを用意しましょう。
短いと靴の中に雪が入りまくります。
雪上は究極のオフロード、歩くだけでかなり疲れます
デコボコなのはもちろん、滑りますしね。
不意にズボッと、雪の中に足が埋まってしまうこともあります。
動きにくいブーツだと、後悔しますよ…
長靴は足を動かしやすく、溶けた雪が浸みてくることもありません。
長靴無しで雪中キャンプするなんて、おばあちゃんを抱っこしながら白熊と戦うようなもんです。
せめて身軽になりましょう。
木の板
棒状で重さがかかるモノは、雪に沈んでしまいます。
- メインポールや跳ねあげ用ポール
- テーブルやイスの脚
- コットの脚
重さがかかると、あらゆるものが沈んでしまいます。
とくに、メインポールが沈むと設営することができなかったり、倒壊の原因にもなります。
必ずポールの下には板を敷いて、沈み対策をしましょう
薪でも代用できますが、平らな方が使いやすく安定します。
いろんな場面で使うので、多めに持って行きましょう。
防水手袋
素手で雪を触ると、ものすごく冷たいです。氷ですからね。
設営などで、雪をずっといじっていると我慢できないほど冷たくなり、しも焼けになったりします。
洗い物をするときも、温水が出ないと泣くほど冷たいですよ…
布製の手袋はすぐに濡れてびちゃびちゃになるので、作業用にゴム製の手袋を用意しておきましょう。
私は「ワークマンのゴム手袋」を使っています
私は使ったことないのですが、下のリンクのゴム手袋がかなり良さそうです。
蒸れずに使えて、内側は起毛パイル地とか最強すぎですからね。
着替え
とくに、靴下やズボンがぬれてしまいます。
不意に足が雪に埋まってしまい、靴の中に雪が入ることがよくあるんです。
冷たい靴下を履いたまま過ごすのは、辛いですからね…
着替えは多めに用意しておきましょう。
テントを持ち帰る用の大きい袋
雪中キャンプの場合は、乾燥撤収はほぼ不可能です。雨キャンプと同じで、濡れたテントを持ち帰る手段を用意しておきましょう。
自宅でテントを乾かすのは大変な方には、テント乾燥サービスをおすすめです。ただでさえ、雪中キャンプは体力を消費します。疲れて帰ったあとにテントを干す作業はとても辛い…
下のリンクの乾燥サービスなら、帰り道にコンビニから送るだけ。帰宅後もゆっくり雪中キャンプの余韻にひたれます。
必須では無いがあると便利なモノ
サングラス
雪は太陽光を反射するので、とても眩しいです。
ただし、日焼けはするのでパンダ目になるのは覚悟してください。
底の厚いブーツ
長靴は動きやすいのですが、足の裏がとにかく冷たくなります。
作業が終わったら、靴底の厚い防寒性のあるブーツに履き替えると快適です。
靴底用カイロ
これも足裏の防寒対策です。
ずっと雪の上で過ごすことになるので、足裏はとても冷えてしまいます。
大型のウインドスクリーン
焚き火をするなら、用意しておきましょう。冬は風が強いことが多いからです。
焚き火の熱を反射してくれるので、暖も取れます。
高さは60㎝以上がおすすめです。
フード付きのコート
多少の雪が降ってもサッとかぶれるのが便利!
冷たい風から首元も守ってくれます。
地味ですが、かなり便利ですよ。
薪割り台
雪の上で薪割しても、薪が雪に沈んでいくだけです。
沈み防止用のシート
広範囲の沈み込み防止に使えます。
ラックなどの軽い物なら、複数おくことが可能
ブルーシートのようなナイロン素材だとツルツルすべります。
私は使ったことないですが、帆布素材は滑りにくいそうです。
雪中キャンプでの設営方法
雪中キャンプは、設営にかなり時間がかかります。
除雪や踏み固める作業も、しなければいけませんからね。
テントを張るのも、荷物を運ぶのも、普通のキャンプより大変です。
そして、とにかく疲れます。
雪上での作業は、足を取られやすく踏ん張りもききません。
晴れて雪がやわらかくなると、砂浜よりも歩きにくくなります。
全身運動なので、真冬でも汗だくになりますよ
暑くて半袖になりたいくらいです。
そして、設営が終わったあとは、汗が冷えて寒くなります。
設営後のビールも、おちおち飲んでいられません。
設営が終わったあとは、体力を使い果たしてぐったりしちゃいます。
圧雪されていないキャンプ場は、
設営だけで数時間かかることを覚悟しておきましょう。
- 運搬が少ない場所
- 木の近くは避ける
なるべく運搬が少ない場所
先ほど説明したように、運搬が思っているより大変だからです。
とはいえ、雪があるので、車の横付けが出来ない場合がほとんどです。
木の近くは避ける
葉っぱの残っている木(杉とか)の近くに張らないようにしましょう。
葉っぱに雪が積もって、上から落ちてくる可能性があります。
雪はかなり重たいです。テントの上に塊が落ちてくれば倒壊します。
次に、流れに沿って設営方法を解説していきます。
圧雪してある場合
圧雪とは、圧雪車で雪を硬く踏み固めてある状態。
スキー場のような雪面ですね。
圧雪されていれば「地ならし」という、地獄の工程をスキップできます!
雪中キャンプ初心者の方には、圧雪してあるキャンプ場を激しくおすすめします。
利用料金が高くても、選ぶ価値は十分過ぎるほどありますよ。
圧雪車があるキャンプ場は限られているので、事前に確認しましょう。
しかし、圧雪してあっても気温が高いときは、追加で地ならしする必要があります。
前日に雪が積もった場合など、圧雪されてないこともあるので油断はできません。
雪面を強めに踏んでみて、埋まるようなら追加で踏み固めておきましょう。
それでも圧雪されているキャンプ場なら、まったく初めからやるより「かなり楽」です。
地ならし
地ならしとは、
テントを張る場所や活動スペースを、足でしっかり踏み固め、平に整地することです。
かなり大変なんですよね…
サイトに着いたら、先ずは雪の状態を確認しましょう。
- 雪が降り積もったばかりで、手が加えられていない状態
- 歩くと柔らかくて、ズボズボ埋まる
- 圧雪されていても雪面がゆるい状態
強めに踏んで、沈まなくなるまで聖地しましょう。
- ペグが効かない
- 歩きにくい
- テントの下がボコボコになる
やらないと、猛烈に過ごしにくいです。
軽く踏むくらいじゃダメです。全体重をかけて思いっきり踏んでください。
ここで、しっかり踏み固めて置かないと、後でペグが効かない、埋まる、平じゃない、などのトラブルの元になります。
スノーシューやスキーを履いて踏むのもおすすめしません。体重が分散するので硬く踏めません。
これが最初にして最大の難関です
テントの大きさにもよりますが、かなり時間がかかり体力も使います。
未経験の方は、なるべく圧雪されているキャンプ場を選びましょう。
これだけで、心が折れてしまいそうになります…
前の人の設営跡があれば、迷わずそこを選びましょう。ラッキーでしかないです。
地ならしをどれだけ丁寧にするかで、快適に過ごせるかが変わってきます。
設営後で追加で踏むのは、テントや道具がじゃまになるのでかなり大変。
最初の段階で、しっかり整地しておきましょう。
ペグダウンの方法
雪中キャンプの設営は、ペグダウンが非常に重要です。
普通の地面と違い、雪はペグがまったく効きません。
何もしていない雪面は、かき氷と同じような状態。
普通に刺すだけでは、すぐに抜けてしまいます。
かき氷にスプーンを突っ込んでも、すぐに抜けますよね?
それと同じで、やわらかい雪にはペグがまったく効きません。
ペグが抜けてしまう状態だと、自立式テントならまだしもティピー型テントは、設営することができなくなります。
雪中キャンプでは、いかにペグが抜けないように、しっかり固定するかが重要です。
ペグを効かせるためには、
かき氷を踏み固めてガリガリ君にします。
ペグを刺す場所を、足で踏んで固めるんです
かき氷をしっかり踏み固めて、ガリガリ君くらい硬くなるまで踏み固めます。
ガリガリ君に刺さってる棒は抜けませんからね。
踏むと雪がへこむので、上から雪を盛ります。そしてまた踏む。
雪を圧縮してしっかり硬くします。
ガリガリ君状態になればペグが効きます。
ペグを刺す角度も大事です。
通常のペグダウンと同じく、力が加わる方向に対して90度で刺しましょう。
上方向に引っ張られると、すぐに抜けてしまいます。
雪の状態によって、使うペグを選びます。
積雪が十分あってペグが地面まで届かない場合は、農業用のプラスチックペグがおすすめ。
太くて返しがついているので、抜けにくいです。
一本で効きが悪ければ、クロスさせます。
どうしてもダメなら、ロープを縛って雪の中に埋めましょう。
埋めた場合は、翌朝凍って掘り出せなくなる場合もあります。スコップで頑張って掘り出しましょう。
凍っているとプラペグだと刺さらないので、U字ペグがおすすめ。
ガチガチに圧雪した直後や、午前中の早い時間だと凍ってることがあります。
U字ペグが無ければ長い鍛造ペグを、クロスに打つのも有効です。
積雪が20cmくらいで、
掘れば地面が出てくる場合は鍛造ペグで地面にペグダウンしましょう。
地面に直接ペグダウンするのが、一番確実です。
キャンプ中は定期的に、ペグの確認をする必要があります。
最初は凍っていても、気温が上がると雪がゆるくなり、効きが悪くなることがあるからです。
テントをしっかり設営出来ない場合は、キャンプを中止しましょう。大変危険です。
中でストーブを使っている時に、雪が溶けてペグが抜けて倒壊したりすると、火災になる場合も…
雪の重みや強風で倒壊する危険もあります。
細くて重さのかかるモノの沈み対策
- ポール
- 4本脚のイス
- テーブル、ラックの脚
などなど、
とくにポールを立てて設営するタイプのテントは、雪面に直接ポールを立てると沈みます。
木の板をポールの下に敷いて対策しましょう。
イスやコットが沈むと最悪です
イスの脚は点で支えるタイプではなく、面で支えるタイプだと沈みにくいです。
私が使っているコールマンのイスがおすすめ。
コスパが良いので、買って損はしません。カラーも豊富ですよ。
コットはシートと木の板を併用しましょう。
体重がかかって雪に沈むようと、かなり寝心地が悪くなってしまいます。
テントのスカートが、凍りつくことがあるそうです。
私は経験ないのですが、スカートの上に積もった雪が凍って、取れなくなることがあるらしいですね。
スノーピークの店員さんに聞きました
無理に引き抜くと、破けたりするらしいです。
対策として、スカートをテントの内側に折り込みましょう。
ただし、私もやったことがあるのですが、風が強い日は外に出てしまうんですよね…
雪をのせても、テントがバタバタするたびに少しづつ出ていきます。
気温が氷点下まで下がって、撤収の時までに溶けない可能性があるときは、
ペグダウンできるタイプのスカードが良さそうです。
インナーテントの下にはグランドシートを敷きましょう。
雪が溶けて浸みてきます。
雪上での道具の運搬
雪を上を歩いて運搬するのは大変です。
デコボコで歩きにくく、ちょっと踏み固めていない場所を踏んでしまうと、ズボッと埋まってしまいます。
靴の中にめっちゃ雪が入りますし、最悪転びます。
ただ歩くだけでも大変なのに、荷物を持ちながらだとより大変。
歩きやすい長靴を用意しましょう。
雪上は、車輪のついたカートは使えません。
雪に埋まって進まなくなるからです。
使ったことはないのですが、
小さい子供用のソリは、たいして荷物が詰めず安定感もなさそう…
積載スペースに余裕があるのなら、大きいソリがあると楽になると思います。
初めての雪中キャンプなら、はじめは必要最低限の道具で設営しましょう。
雪の上を歩くのは、想像以上に疲れるからです。
ロマン枠の道具は、体力と相談しましょう。
もちろん撤収のことも考えて、必要な道具の見極めが必要です。
雪中キャンプの注意点
雪の上でのキャンプは、通常のキャンプと違う点が多いです。
そんな、雪中キャンプならではの注意点を解説します。
準備段階で気を付けること
荷物はなるべく減らす!けど忘れるな!
何をするにも、とにかく時間と体力が必要です。
少しでも手間を減らすように、荷物を厳選しましょう。
しかし、ペグや防寒具など、忘れ物が致命的になる場合があります。
しっかり確認しましょう。
天候は必ず確認する!
雪中キャンプに一番適した天候は「くもり」です。
晴れや雨だと気温が上がり、雪が溶けてきます。
- ペグの効きが悪くなる
- 歩きにくくなる
- ブーツや服もぬれやすい
- 日光が雪に反射して眩しい
雨だと最悪です。より雪解けが進んでしまいます。
溶けた雪が夜間に冷やされると凍ってしまい、翌朝ペグが抜けなくなる可能性も…
風速を確認する!
冬は天気が荒れることが多いので、風速にも注意しましょう。
ペグが抜ける危険はもちろん、雪が降っていれば吹雪になります。
視界がかなり悪くなりますし、体感温度も下がります。
強風の場合は中止を検討しましょう。油断してると遭難します。
タープは不要!
設営がただでさえ大変な上に、雪が積もったら倒壊の危険があります。
雪中キャンプでは、タープを使用するのは避けましょう。
冬用タイヤの着用!
そもそも、キャンプ場までたどり着けません。
体調を整える!
雪中キャンプは体力勝負!
かなり疲れるので、コンディションを整えておきましょう。
長距離運転の直後や、睡眠不足だと激しく後悔することになります。
スケジュールには、余裕をもっておきましょう。
最悪、車の中に避難できるようにしておく!
車の中も寒いので、防寒対策をしておきましょう。
エンジンかけるのは危険です。
雪が積もってマフラーを塞ぎ、車内に排気ガスが充満してしまいます。
一酸化炭素中毒で死亡する事故が起きているので、気をつけましょう。
雪中キャンプで寝るときの注意点
ストーブなどは消火する!
みなさんご存知かと思いますが、念のため。
一酸化炭素の危険はもちろん、雪解けが進んでテントの倒壊に繋がる可能性があります。
ペグやロープの状態の確認!
寝る前に、しっかり確認しておきましょう。
雪が降っているときは、夜中でも除雪する!
積もった雪の重さで、テントが倒壊する危険があります。
降りが強いときは、数時間おきにアラームをセットしましょう。
テントの上や落とした下の雪を、頻繁に除雪する必要があります。
天気予報の確認も忘れずに。
全ての荷物をテント内に片付ける!
朝になって雪に埋まったり、凍りついてる場合があります。
雪上でも、食べ物は野生動物に荒らされますからね。
寝落ちしない!
イスに座ったままだと、最悪凍死します。飲みすぎには注意しましょう。
二日酔いだと、翌日の撤収で地獄を味わえます。
撤収時の注意点
時間に余裕を持って撤収!
凍ったペグが抜けないなど、想定外のことが起こったりします。
雪で作ったカマクラなどは、壊して帰る!
後の人の迷惑です。
忘れ物注意!
降雪時はモノがすぐに埋まってしまうので、見つけにくくなります。
その他の注意点
ストーブが動かないようにする!
ストーブを雪に直置きして使っていると、雪が溶けて滑りだす危険があります。
木の板を敷いたり、ストーブの形に雪を掘り下げるなどして、動かないようにしましょう。
積雪が少ないと、雪が溶けて地面がベチャベチャになる!
暖房を使ったり動き回ったりするので、地面が出てきてドロドロになります。
撤収するときに、泥汚れを拭き取る準備をしておきましょう。
バッテリー持ちが悪くなる!
寒いとバッテリーの性能が低下します。
スマホは、ポケットに入れておきましょう。
ツルツルしたモノは滑る!
ブルーシートなどナイロン素材の上は、スケートリンクよりもよく滑ります。
不用意に上に乗ると、盛大に転ぶので気をつけてください。
寝るときの着替えは、なるべく避ける!
寒いからです。
寝るときは暖房で暖かいかもですが、朝起きたときは冷凍庫の中です。
雪は汚いから食べない!
お腹痛くなります。寒いからトイレ行くのも大変です。
テントの形状による特性
スカート付きのテントがおすすめです。
すきま風を防げるからです。
無ければ雪で塞げばいいのですが、大変ですよ。
スカートがあれば、重し代わりに雪をのせればいいだけですからね。
ちなみにTCでも結露はします。ナイロン素材に比べればマシなだけです。
ティピー型テント
- 雪が積もりにくい
- 換気機能がしっかりしている
- ペグが効かないと設営できない
- 入口を開けたときに雪が落ちてくる
設営がしっかりできるなら、ティピー型がおすすめです
自立式テント(ドーム型)
- 設営できなくなる心配が少ない
- 雪が積もりやすく、降雪時の雪下ろし注意
降雪の心配がない日以外は、ドーム型の方が安心ですね
ガイロープもしっかり張りましょう
キャンプ場選びのポイント
選ぶポイントは以下の5つです。
- 圧雪されているか
- 荷物の運搬距離
- 積雪量
- 冬季でも使える炊事場の確認
- キャンプ場までの道路状況
順番に解説していきます。
圧雪されているか
圧雪されているかどうかで、かなり難易度が変わってきます。
大きいテントや、私のような体力に自信のない方には最優先事項です。
荷物の運搬距離
雪上を歩いて荷物を運ぶのは大変。
なるべく駐車位置からサイトが近い方がおすすめです。
積雪量(雪が積もっている高さ)
20センチ以下なら、雪を掘ってペグ打ちがベスト。
数センチしか積もっていない場合は、雪が溶けて地面が出てくる可能性があります。
汚れても大丈夫な装備で望みましょう。
冬季でも使える炊事場の確認
キャンプ場によっては、冬季閉鎖などで使える場所が限られることがあります。
高規格なキャンプ場だと、お湯が出るところもあります。天国です。
キャンプ場まで道路状況
四駆じゃないと厳しい道路もあるので、事前にキャンプ場に確認しておきましょう。
積雪が多くなると、通行できなくなる場合があります。山奥の場合は、特に気を付けましょう。
未経験者におすすめなキャンプ場
未経験者におすすめとはいえ、雪中キャンプ自体が難易度高いです。
事前に、しっかりキャンプ場の情報を調べておく必要があります。
ホームページにある「注意事項」は必ず読みましょう。
スノーピーク ヘッドクォーターズ
スノーピークの本社併設キャンプ場。雪中キャンプでも超高規格!
- 圧雪あり
- 炊事場はお湯が出る
- トイレの中は暖房
- 温泉施設あり
私も何度も利用しています
途中の道路にフタのない側溝があるので、端に寄りすぎると脱輪してしまいます。
雪で見えない場合もあるので、対向車とすれ違うときは気をつけてください。
新潟県三条市中野原456
https://www.snowpeak.co.jp/locations/hq/
越後妻有松之山温泉スノーパーク
積雪は2mを超えるほどありますが、圧雪されているので設営はしやすいです。
豪雪地帯のため、降雪時は一晩でかなりの積雪量になります。十分な注意が必要。
しっかりとホームページの注意事項を読んでから予約しましょう
荷運び用のソリのレンタルあり
新潟県十日町市松之山天水島909
http://www.matsunoyama-ski.com/snowcamp/camp-index.html
北軽井沢スウィートグラス
温水に入浴施設にと高規格キャンプ場。
24時間スタッフが常駐しているので、安心して雪中キャンプが楽しめそうですね。
テント乾燥サービスがあるのも嬉しいポイント(有料で組数限定)
積雪量はあまりないようなので、鍛造ペグをお忘れなく。
群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢1990-579
https://sweetgrass.jp/
ガラガラ山キャンプ場
高規格で設備が充実したキャンプ場。
積雪が30㎝を超えてくると、道路が通行できない場合があるので注意が必要です。
- 炊事場はお湯が出る
- オートサイトは電源あり
- 温泉施設あり
積雪はあまりないようなので、鍛造ペグをお忘れなく。
福井県福井市赤坂町66-84
https://garagarayama.com/
ブナの宿 小会瀬
温泉宿の前庭に併設されたキャンプサイト。
前庭といっても広々したスペースがあるので、ゆったりキャンプを楽しむことができます。
すぐ隣の温泉宿では、温泉や食事も利用することができるという天国っぷりです。
新潟県東浦原郡阿賀町広谷乙2091-1
https://koase.com/
グリーンバレー神室キャンプ場
スキー場の隣なので安心感があって、圧雪もあり!
広々したフラットな地形なので、利用しやすそうです。
山形県最上郡金山町大字有屋1400
https://www.town.kaneyama.yamagata.jp/machinososhiki/sangyoka/greenvalleykamuro/2/417.html
おぐに森林公園キャンプ場
冬季は芝生ゲレンデサイトのみ使用可。
併設されている温泉施設が利用できます。
ゲレンデサイトとなっていますが、地がためと運搬は必要なので難易度はやや高め。
運搬用のソリの貸し出しと、スノーシューの貸し出しがあるのは嬉しいですね。
新潟県長岡市小国町上岩田208
https://www.ogurin-park.com/camp
ミズベリング三条
キャンプ場ではないが、無料でキャンプ利用できる広場。
予約不要でイン・アウトもないので、デイキャンプでお試しすることも可能。
地がためは必要、街中ですが雪が積もると車で入れない場合もあり。
利用の際は全て自己責任になります。
遠方から目的地にしてくるのは、オススメできません。
新潟県三条市上須頃167番地1
https://kawa-machi.com/
しっかり準備して、雪中キャンプを楽しもう!
雪中キャンプは上級者向け。
難易度が高くて、体力も必要ですからね。
それでも私をはじめ、雪中キャンプの虜になる人はたくさんいます。
「キャンプは雪中のみする」という人もいるほど。
雪の上でしか味わえない、魅力があるからです。
雪中キャンプを無事に終え、帰りの車の中であなたはきっとこう思うはず。
また、すぐにでも行きたい!
究極の非日常体験が、あなたを待っています!
早くしないと、雪が溶けてしまいますよ。